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これまでの質問と回答(78レコード)
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2017年4月26日の『藤岡』さんの質問「アンモニア分解に及ぼす酸化鉄の役割について」
表題にあるように、酸化鉄がアンモニア分解の触媒となる理由をご教示頂けないでしょうか。上記内容が掲載された文献の名前でも結構です。調査してみたのですが、明確な理由が得られなかったので、お伺いいたしました。お忙しいところ恐れ入りますが、ご回答頂けますと幸いです。何卒よろしくお願いいたします。
■回答■アンモニア合成反応は1分子のN2と3分子のH2から2分子のNH3を作る反応です。高校の教科書にあるように分子数が減少する反応ですので、高圧の時に平衡が合成側にシフトします。また、発熱反応ですので高温では合成が”平衡論的に”不利となります。例えば、工業的条件である400度、200気圧ではアンモニアの平衡転化率はおよそ40%であり、実際には平衡へ到達できず、20数%程度の収率でアンモニアが得られ、深冷分離の後、未反応ガスを再循環しています。逆に分解は低圧で有利であり、400度1気圧ではアンモニアの99.9%以上が平衡論的には分解して窒素と水素になります。400度であれば合成に利用する鉄触媒を分解に利用することが出来ます(触媒は正反応も逆反応も促進します)が、平衡の問題から反応条件特に圧力が全く異なる点に留意して下さい。鉄触媒の原料は酸化鉄ですが、触媒として働くためには還元状態、金属状態である必要があります。また、活性を高めるため、種々の助触媒(例、K2O)も添加されています。